だいさくです。
今回は、分かりにくいと言われているletの使い方を紹介したいと思います。
教科書だと使役動詞という風に言われています。が、分かりにくいのでこの単語は使いません。こう呼ばれているということだけ頭の片隅に覚えておいてください。
letは、プレゼン、日常会話などなど、いろんな場面でよく使うので覚えておくととても便利な表現です。
もくじ
"let" の意味
使役動詞として頻出する"let", "have", "make"の違いを図解で比較してみましょう。
その中でletの意味はこちら。
to allow someone to do something (参照:longman website)
「誰かに何かをすることを許可する」という意味になります。
上記のイメージの「邪魔をしないでそのまま進めさせる」「解き放つ」「自由にさせる」とかいうイメージになります。
letの使い方
ポジ分の考え方で解説します。
関連記事>>>「英語学習は構造の理解から始めましょ。ポジションに分ける「ポジ分」」
letの基本的な使い方は「let ③+④」という使い方で、「③を④の状態にする、させてあげる」といった意味になります。
*letが②ポジです。
letの使用例
Let me give you one example
Stev Jobs Stanford卒業スピーチより
>>>関連記事「Steve Jobsのスタンフォード卒業スピーチをローラ風に日本語訳してみた」
And much of what I stumbled into by following my curiosity and intuition turned out to be priceless later on. Let me give you one example:
自分の好奇心と本能に従ってフラフラしてね、それがあとでプライスレスになったの。例えばね〜。
ポジ分してみると以下のようになります。
つまり「me」を「give you one example」の状態にさせて下さいということになります。
僕は「例えばね〜」と翻訳していますが、正確に訳すのであれば「私に一つ例を与えさせてください」となります。
さらに⑴〜⑶に注目すると”let”の後の”me”と“give you one example” が⑴ポジ、⑵ポジ、⑶ポジの関係性になっています。
大枠で見れ,「"me"を"give you one example"の状態にしてください」ということ。
細かく見ると「"I (me) give you one example"することを許してね」という感じです。
I'll give you one example でも意味は同じですが、"Let me ~"スの方がより聞いている人とスピーカーの距離が近い感じがします。
「例を出します。」と一方的に言うよりも、「これから一つを例をださせてください」の方が話しかけられている感じがしますよね。
そのため、letを使った表現はスピーチやプレゼンテーションでよく出てきます。
So the F-C-C won't let me be or let me be
Eminem ”Without Me”でもletはつかわれています。
But your husband's heart problem is complicating
So the F-C-C won't let me be or let me be me so let me see
They tried to shut me down on M-T-V
この歌詞では"won't let me ~"という表現で「FCC(連邦通信委員会)がエミネムがやりたいようにやらせてくれない」という状態を表しています。
「FCCが俺を放っておいてくれないし、俺を俺のままでいさせてくれない」
「それに俺を見せようともしない」
英訳問題
これでletの使い方はばっちりですね。
最後に、以下のストーリー内の赤字部分の日本語をletを使って英訳してみましょう。
登場人物
だいさく:外資系メーカー主任
ジェラルド:だいさくの上司
さとみ石原:だいさくの同僚
新プロジェクトで業績を回復させろ
パイナップル社は、アメリカのシリコンバレー発の電子機器メーカーである。これまでに画期的な製品を世に提供してきたが、創業者であるカリスマ CEO が亡くなってしまったこともあり、クリエイティブな製品を作ることがここ数年できていない。
そのためパイナップル社の業績は伸び悩んでいた。
そんな中会社の業績を立て直すため、主任のだいさくは上司のジェラルドにある提案をしようとしていた。
だいさく「ジェラルド、この画期的な新製品を発売すればうちの業績も大幅に伸びるはずだ。」
ジェラルド「だいさく、このプロジェクトは少しリスキーすぎだ。これではゴーサインはだせない。」
だいさく「ジェラルド、このままじゃ業績は悪化する一方だ。①このプロジェクト、やらせてください!」
ジェラルド「お前の熱意には負けたよ。プロジェクト絶対に成功させてくれ」
こうしてだいさくは、パイナップル社の命運を握ったプロジェクトを任され、見事に業績を回復させた。
プロジェクトを終え疲れ切っただいさくは、デスクで気を失うように寝ていた。同僚のさとみ石原はだいさくを起こそうとした。
しかし、ジェラルドはさとみ石原を静止していった。
「だいさくはよくやった。②今は寝かせておいてやろう。」
「そうですね。」さとみ石原は言い、寝ているだいさくにブランケットをかけてオフィスを後にした。
翌朝、だいさくが目を覚ますと さとみ石原がいれたてのコーヒーを持ってきてくれたところであった。
さとみ「あら、起こしちゃった?」
だいさく「いや、今起きたところさ。このブランケット君がかけてくれたのかい?」
さとみ「そうよ、あのまま寝たら風邪を引きそうだったからね。」
「ありがとう。③お礼に今度一杯奢らせてくれよ」
「うふふ、楽しみにしているわ」
こうしてだいさくは、パイナップル社の命運を握ったプロジェクトを成功させ、 さとみ石原と後日飲みに行くことになったのだった。
答え
①このプロジェクト、やらせてください!
Let me execute this project!
まず、このプロジェクトは誰がやるんだろう?
だいさくだよね。
だいさくが「おれにやらせて」といっているので"Let me~"。
あとは後ろに「プロジェクトをやる」をつければいいだけ。
「プロジェクトを実行する」は、"excute the project"。"implement the project"でもOK。
②今は寝かせておいてやろう。
Let him sleep now.
誰を寝かせてあげるんだい?だいさくをですよね。
だから"Let him ~"。
後は後ろに「眠る」を入れて"Let him sleep"。
③お礼に今度一杯奢らせてくれよ
Let me buy you a drink next time (in return for the blanket)
お酒をおごるのは誰だろう?だいさくですよね。
「俺に奢らせてくれ」だから"Let me~"。
「〜に酒をおごる」は"buy someone a drink"。
「俺があなたにおごらせて」だから"Let me buy you a drink"になる。
最後に
letの使い方を解説しました。
プレゼン、日常会話、などあらゆる場面で使える表現なので是非マスターしましょう。