だいさくです。
伊坂幸太郎の小説「砂漠」を読みました。
10年ぶりに読んだけど、楽しく読むことができたので備忘録として感想を。
もくじ
砂漠との出会い
この小説を読んだのは10年前の大学生の時だ。伊坂幸太郎が好きな大学の先輩に進められたのがきっかけだった。めちゃめちゃ面白くて「好きな小説は?」と聞かれたら「砂漠」と答えるだろうというくらい好き。とはいえ読んだのは10年以上前で細かい内容はほとんど覚えていない。
友達との待ち合わせのために本屋に行った時にたまたまこの「砂漠」を見つけた。懐かしい気持ちになったと同時に表紙のデザインが変わっていてかなりポップで良い感じになっていた。
心揺さぶられて即レジに持ってたわ。
古い表紙
新しい表紙
あらすじ
砂漠は5人の大学生の男女の大学生活が舞台の小説だ。以下引用。
入学した大学で出会った5人の男女。ボウリング、合コン、麻雀、通り魔犯との遭遇、捨てられた犬の救出、超能力対決……。共に経験した出来事や事件が、互いの絆を深め、それぞれを成長させてゆく。自らの未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求めて手探りで先へ進もうとする青春時代。二度とない季節の光と闇をパンクロックのビートにのせて描く、爽快感溢れる長編小説。
登場人物
北村
この物語の主人公且つ語り手。岩手県盛岡市出身。何事にもどことなく冷めた性格で、鳥井からは周囲を見下しがちの「鳥瞰(ちょうかん)型」の学生と揶揄される。
鳥井
軽薄で女好き。神奈川県横浜市出身。色々と言い出しっぺになる。そこそこ裕福な家の生まれ。西嶋
パンクロック好きの小太り。極端な正義感と独特な言い回しが特徴で、しばし周囲を呆れさせる。東堂
大学一の美女。クール。人形に喩えられる顔立ちで、多数の男に交際を申し込まれては断っている。南
シャイ。明るい笑顔が魅力。超能力のような現象を起こすことが出来る。鳥井とは中学の同級生。
Wiki
感想
こんな大学生活を送ってみたい
登場人物はちょっと変わり者もいるんけど、基本的にはみんな普通の大学生。すごい頭が良いわけでもないし、起業とかするビジネスセンスも持ち合わせていないし、ヒッチハイクとか世界一周とかするようなアクティブなやつらでもない。
普通に大学で授業を受けて、友達と麻雀して、合コンする。そういうね、普通の大学生活なんですよ。
砂漠を読んでいると自分の学生生活とか思い出して懐かしい気持ちになるし、「男女のグループで学生の時にこんな経験してみたかった〜」とか思うわけなんですよ。
西嶋かっこいい
西嶋は太っていてパンクロック好きで空気の読めない自己主張の激しい奴なんですよ。ほんと空気読めない。
初めての大学のクラスの飲み会で遅れてきたと思ったら、みんなを自分に注目させて自己紹介というか自分の主張を繰り広げちゃう。それで周りからはブーイング。
合コンでは、自分の政治的な主張をして女の子に引かれちゃう。
こいつが同じクラスで表面上しか知らなければ、俺は絶対友達になれないだろうなって思う。
でもこの小説を読み進めていくと、西島のまっすぐさや周りの目なんか気にしないで自分を貫く姿がね、すごくかっこいい。
麻雀やりたくなる
5人で麻雀を鳥井の家でやるんだけど、それがめっちゃ羨ましい。友達の家で麻雀しながらダラダラするっていうのは至高の時間だと思うんだよね。
麻雀って自分の中では大学生の遊びというイメージが強い。でも、大学生の時はルールを知らなかったのでやらなかった(周りに麻雀やるやつもあまりいなかった)。でも、大学のそんなに仲良くない、でも知り合いレベルの人が麻雀をやったという話を聞くと少し羨ましかったりした。
なんとも言えない気持ちになる
砂漠は伊坂さんの小説の中でも人気が高い小説らしい。それが伊坂さんは意外だと小説のあとがきで書いていた。
たぶん大学生の時の時間って、絶対に戻らないとわかっているけど、戻ってみたいという気持ちがみんなあって、砂漠を読んでる間は学生時代に戻ることができた気分になれるからきっと人気なのかなと思う。
まとめ
大学生で読んでも良いし、社会人の人でも楽しめると思う。分厚くてページ数は多いけど読み始めたら止まらなくなる。読んだことがなければぜひ読んで欲しい。